勉強のコツ

リマインドプッシュ暗記法まとめ

皆さんは暗記をするとき、どんな方法を使っていますか?

 

おそらく多くの方が、教科書を見ながら書いて覚えたり繰りかえし読んで覚えたりといった「情報を頭にいれる方法」を使っているのではないでしょうか。

実は、それは効率の良い暗記法ではありません。

 

なぜなら、暗記の目的は「少ないヒントから答えを思い出せるようになること」だから。

このページでは、記憶力の低かったぼくが色んな本を読んでたどりついた「最短で答えを思い出せるようになる勉強法」、リマインドプッシュ暗記法についてまとめていきます。

 


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記憶力の悩み

By: AlexBy: Alex

 

ぼくは、昔からものすごく記憶力が低いのが悩みでした。

 

・人の名前が全然覚えられず、親戚の名前すら忘れてしまう

・地名や芸能人の話になると、それがどこ(誰)なのかを「ド忘れ」

・話したい事があっても「あの映画に出てた人の名前…出てこない…まぁいいや」となる

・当然、小学生~高2まで暗記科目の成績はズタボロ

「なんで自分はこんなにも記憶力がないのだろう…」と、ずっと悩んでいました。

 

そこで、その足りない記憶力を補おうと、暗記に関する本をたくさん読んで片っ端から実践することに。

 

初めは全く成果が上がらなかったのですが、めげずにコツコツ続けていると、いくつか成果の出る勉強法が見つかっていくようになりました。

そんな習慣を続けていくなかで、「ある行動の回数」が増えれば増えるほど暗記科目の成績が良くなっていくことに気が付いたんです。

 

「限られた情報から思い出す回数」と成績は比例する

By: Allan AjifoBy: Allan Ajifo

 

その「ある行動の回数」とは、「限られた情報から思い出そうとする回数」です。

 

①教科書の内容を書く・読み込む・音読する⇒赤点

こういった「思い出そうとする回数=0回」の暗記法では成績は良くなりませんでした。

 

②一問一答問題集を使う勉強法⇒赤点ギリギリ

ただ音読するよりはマシでしたが、そこまで成績は良くなりませんでした。

「思い出そうとする回数=問題集1周につき各1回」ですから、多くても4~5周しかしない一問一答問題集では思い出そうとする回数が全然足りなかったのが原因と考えられます。

 

③教科書を赤ペン+緑シートで隠す勉強法⇒平均未満

暗記の定番である赤ペン+緑シートでも、そこまで成績は良くなりませんでした。

これは、教科書に書かれている情報量があまりにも多すぎるため、赤ペンを引いた周囲の情報から赤ペンで隠した内容を推測できてしまい、実際には思い出そうとする回数が少なかったことが原因と考えられます。

 

④目を閉じて覚えたい事を何回も思い出そうとする勉強法⇒平均超え

「目を閉じながら1単語につき30回ほど思い出し、復唱する勉強法」を始めてから、成績が向上するように。

 

Tooda Yuuto
Tooda Yuuto
「限られた情報から思い出そうとする回数」を増やせば増やすほど、成績が上がっていくのを実感していました。

 

気がついてみれば、とても簡単なことだったんです。

 

テスト本番では教科書や単語帳は見れませんし、問題文の「少ないヒント」から答えを「思い出せる」ようになることがテストの最終目標なのですから、「覚えよう」とする勉強より「思い出そう」とする勉強の方がずっと実践的な暗記の役に立つに決まっています。

 

つまり、「思い出そう」とする勉強こそが効率のいい暗記のコツだったんです。

 

では、思い出す勉強こそが暗記のコツと分かったところで、具体的にどう勉強していくのか?

 

それを考え続けた結果たどり着いたのが

「思い出す」ことに重点をおいた「リマインドプッシュ暗記法」です。

 

効率の良い暗記方法:リマインドプッシュ暗記法とは?

覚えるのは5秒でok。思い出す作業に力を入れるべきと理解する

ぼく自身そうだったのですが、「覚えよう」とすると情報を頭に入れる事にばかり気が行ってしまい、教科書を何回も読み込んだり、教科書を見ながら単語を書き写したりしてしまうものです。

 

しかし、黒板を見ながらノートを取っても授業が終わったらその内容を全然覚えていないように、「教科書を読みながら行う勉強」ではダメで、「教科書を見ずに思い出す勉強」でなければ効率よく暗記することはできません。

 

studybrain

 

ですから、「教科書を見ずに思い出す勉強」に力を入れなければいけないんです。

 

覚える作業は1単語につき5秒で済みます。読めば終わりですから。

「そんな短い時間じゃ覚えられないよ!」と思うかもしれませんが大丈夫、実際には覚えています。ただ、思い出せないだけなんです。

 

「覚える」作業はさっと済ませて「思い出す」作業に力を入れましょう。

 

Step①覚えたいことを思い出しやすい形に圧縮する

例えば、083118101417という数字を「ぜろはちさんいち…」と思い出そうとするのは結構苦労します。

でも、これを「お野菜いっぱい美味しいな」とまとめれば、簡単に思い出せますよね?

 

こういった思い出しやすい形に変える作業を、ぼくは「圧縮する」と呼んでいます。

 

 

圧縮できていない情報を何回も思い出そうとすると、すぐに疲れ果てて勉強が嫌いになってしまいます。

ですから、思い出すことを重視した勉強法には、この圧縮する作業が必要不可欠なんです。

 

圧縮のコツは、「覚えたい情報を1つの短文にまとめる」ことにあります。

 

圧縮例①:1639年の鎖国開始(清、オランダとのみ貿易)

「オラしんのすけ、鎖国登録サンキュー!!」

(オラ=オランダ。しん=清。とう・ろく・さん・きゅう=1639)

圧縮例②:二次方程式の解の公式

kaikohsiki

「煮え分マイなすびプラマイルートB次女引くよA氏」

圧縮例③:congress=国会・議会

「コングレスコッカイギカイ(congress国会議会)」  

 

①・②は見た通りのゴロ合わせ。

ポイントは③で、英単語を覚えたい場合は英語と日本語をくっつけた1つの新しい単語だと考えるのがコツです。

 

英単語に限らず、ゴロ合わせが思いつかない時は、覚えたいことを単純にくっつけるこの方法が便利です。

 

できるだけ短くまとめたいところですが、必要な情報まで削っては意味がないので、 1単語最大20文字を目安にまとめてみてください。

 

Step②必ず目を閉じて、まとめた情報を何回も唱える

覚えたいことを圧縮したら、今度は目を閉じて、まとめた情報を何回も唱えます。

 

単語を読みながら唱えてはいけません。

 

リマインドプッシュをするときは、必ず、目を閉じてから唱えるようにしてください。

 

目を開けてしまうと、つい単語が視界に入ってしまいます。それでは「読んでいる」だけ。

 

もちろん、どうしても思い出せなかったら目を開けてチェックして良いですが、唱えるときはかならず目を閉じることが重要です。

そうすることで「覚える」作業から「思い出す」作業へと変わり、暗記効率が飛躍的に上がります。

 

Step③唱える速度を速くしていき、限界まで情報を圧縮する

Step①で圧縮した情報を、ここからさらに圧縮します。

 

覚えたい単語を唱える速度を徐々に加速していく事で、限界まで情報を圧縮していきましょう。

 

初めは「コングレスコッカイギカイ」という1単語を唱えるのに、2秒はかかると思います。

それを徐々に早くして、最終的には1秒以内に唱えられるようになるまで速く唱えていきます。

「煮え分マイなすびプラマイルートB次女引くよA氏」なら、最終目標は2秒です。

 

綺麗に唱えられていないと意味がないので、少しずつ速くしていきましょう。

 

Tooda Yuuto
Tooda Yuuto
「覚えたい単語を1回1秒で唱える」を30回も繰り返せば、覚えにくかった単語もスッと暗記できてしまう事に気がつくはずです。

 

Step④思い出せないものはミスノートに書き、定期的に何回も思い出す

以上のステップを踏むだけで一気に思い出しやすい形で記憶されることになりますが、だからと言ってそのまま放置していては、時間の経過とともにドンドン思い出しにくくなってしまいます。

 

好きなことはスキマ時間に何度も思い出してしまうから覚えやすいのと同じで、覚えたいこともスキマ時間に何度も思い出すことが、暗記効率を高めるコツです。

 

思い出す最適なタイミングは、「忘れそうになる直前」。

勉強した1時間後・3日後・10日後に、少ないヒントから答えを思い出せるかチェックしてみましょう。

 

この3回のチェックで忘れている事が分かったら、「覚えたい単語を1回1秒で唱える」を60回繰り返した上で、ミスノートに書きます。

 

 

ここでのコツは、ついつい手に取ってしまうお気に入りのノートを暗記ノートにすることで、「友達が待ち合わせに遅れたとき」「電車を乗り換えるまでの10分」「寝る直前」といったスキマ時間にノートを取り出し、思い出す癖をつけることです。

 

 

「別に普通のノートでもできるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、お気に入りではないノートだと「勉強しよう!」という強い意志がないと中々取り出しにくいものです。

 

スタンフォード大学の心理学者、ケリー・マクゴニガル氏によると人間が一日に使える意志力は限られていることが研究で分かっています。

 

・朝から上司の嫌味にずっと耐える事に意志力を使った人は、たとえダイエット中でも帰宅途中のコンビニでついスイーツを買ってしまう

・実験中、チョコクッキーを食べないように我慢させられた人は、その後で与えられた「難解なパズルを解く課題」を他の人よりも早くギブアップした

 

このように、人間が一日に使える意志力は限られているのですから、「勉強しよう!」という強い意志がないと読み返せない普通のノートでは繰り返し思い出すのに向きません。

 

一方、お気に入りの勉強道具なら、ちょっとした時間につい取り出して暗記チェックをしたくなるものです。

たとえば、ぼくはレイメイ藤井のバインダー方眼ルーズリーフを使って暗記をしています。  

 

バインダーの見た目がよく手触りも良いので、ちょくちょく取り出して暗記チェックするようになりました。

方眼ルーズリーフも文字の大きさを一定に保てて、綺麗なノートを作れるので、すごく気に入っています。

 

スタイリッシュなノートや好きなキャラクターが印刷されたノートでもなんでも良いですが、いずれにしても、自分がついカバンから取り出したくなるお気に入りのものを使うことが大事。

 

「その程度の差で…」と思うかもしれませんが、好きなことはスキマ時間につい思い出してしまうおかげですぐに覚えられることを考えれば、バカにできない話です。

 

 

以上のように、

・①覚えたいことを思い出しやすい形に圧縮

⇒②目を閉じて何回も唱える

⇒③徐々に速く唱える事でさらに限界まで圧縮

⇒④ミスノートを利用して定期的に思い出す

⇒①また覚えたいことを思い出しやすい形に圧縮

⇒②…

というサイクルをつくることで、暗記科目の勉強効率は飛躍的に上がっていきます。

 

ホント、驚くほどに。

 

1日1時間かけてガッツリと「覚えよう」とするより、10分間の「思い出す」作業を1日に4回こなす方が、はるかに定着率が高いのですから。

 

「浮いた20分をどう使おうかな」と、楽しくなってきませんか?

 

最後に

この暗記法、1つ1つ見ると特に奇抜な暗記法というわけでもないので、もしかしたら中には

「なんだ、当たり前のことじゃないか」と思いながら読んだ方もいるかもしれません。

 

でも、大事なのは

「知ってる」ではなく「やってる」か

「やってみた」ではなく「続けている」か

だと、ぼくは考えています。

 

暗記科目で点を取れるようになった今でも、ぼくの記憶力自体はそんなに高くありません。

日常的な忘れたくない事項は、リマインダーやメモアプリを使って管理しています。

しかし、リマインドプッシュ暗記法を使って暗記したことだけはすぐに覚え、忘れません。

 

 

おそらく、今この記事を読んでいるあなたの記憶力は、ぼくよりも優れているはずです。

 

なら、この暗記法もきっと上手く行きます。

 

「ほんとに?」と思う前に、ぜひ一度試してみてください。