偏差値とは何かをおさらい!意味・求め方・正規分布との関係性のまとめ

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中学受験・高校受験・大学受験。

受験のたびに、否応なしに「客観的な今の自分の位置」を突きつけてくる数字、『偏差値』。

偏差値は、自分を写す鏡のような存在です。

鏡を見るたびに「もっと目が大きければ…」「もっと鼻筋が通っていれば…」と落ち込む人がいるように、偏差値はときに人を憂鬱にさせます。目をそらしたくなることもあるでしょう。

しかし、鏡がないと「実は自分は短髪の方が似合っていること」や「肌の調子が悪くなったこと」に気がつけなくなるように、偏差値がなければ自分の強みや弱みにも気がつきにくくなってしまいます。

強みを伸ばし、自分が本当にやるべきことを見つけるために

弱みからも目を背けず、真正面から見つめなおせる『偏差値』の存在は欠かせません。

今回は、そんな偏差値の意味や求め方について、あらためて解説していきます。

photo credit:Christian Holmér

偏差値ってそもそも何?

ある模擬テストにおいて、皆さんが数学・英語・歴史の3つの科目でそれぞれ75点を取ったとしましょう。

この3つの「75点」は見た目のうえでは同じ数字ですが、その評価まで同じとは限りません。

そのテストの難易度によって、その点数の評価は「非常に良い」になることもあれば「悪い」になることもありますよね。

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このように、テストの点数は「そのテストがどのくらい難しかったか」「他の人はどのくらい点を取ったか」によって大きく評価が変わるので、客観的な比較がしにくいという欠点があるんです。

このままでは、「自分はどの科目がどのくらい得意なのか?」を正確に判断できなくなるため、進路選択を誤ってしまう危険性があります。

こういった問題点を解決するために導入されたのが「点数のばらつきの大きさを表す標準偏差を利用して平均点との差を正規化することで、自分の点数がその集団の中でどのくらいの位置にいるのかを客観的に比較しやすくした値」。

それが、『偏差値』です。

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偏差値を公式から求めてみよう!

偏差値は「自分の点数から平均点を引いた値を、標準偏差で割った後で10倍してから、50を足した値」という公式から求められます。

標準偏差とは?

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この公式を使って、先述の例における『数学の75点の偏差値』を求めてみましょう。

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まず、数学の平均点は「すべての生徒の点数を足して、生徒数で割った値」なので、全生徒の数学の点数の合計(360)を生徒数(6)で割って、60点

数学の標準偏差は「各生徒の点から平均点を引いた値の2乗の合計を、生徒数で割った値の平方根」なので、約7.303という値が求まります。

この平均点(60)と標準偏差(7.303)と自分の点数(75)を、先ほどの公式に代入すると…

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見事、数学の偏差値が求まりました。

同じように、英語と歴史の偏差値を計算すると、以下のような計算結果となります。

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数学75点の偏差値は70を超えている一方で、歴史75点の偏差値は33にも届いていないことが分かります。

こうやって数字で見せられると、「得意・不得意の度合い」がひと目で分かりやすくなりますね。

正規分布と偏差値の関係、知っていますか?

また、偏差値を語るうえで欠かせないのが、正規分布の存在です。

正規分布とは何なのか?その基本的な性質と理解するコツを書いていきます
「サイコロを何回も投げたときの出目の合計の分布」 「全国の中学生の男女別の身長分布」

正規分布は数ある分布の中でも最も一般的なもので、「サイコロの出目の合計の分布」や「成人男性の身長の分布」などさまざまな場所に現れる代表的な分布。

下図のように、真ん中が最も高くて左右対称の釣り鐘形をしているのが特徴です。

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なぜ正規分布が重要なのかというと、大規模な模試の点数分布もまた「平均点の周辺に大半の受験者がいて、平均から離れれば離れるほど少なくなっていく」=正規分布に近い形をしているケースが多いことが分かっているからです。

偏差値の利用価値が最も高くなる「正規分布」

偏差値は、その集団の点数分布が正規分布に近ければ近いほど、利用価値が高くなります。

特に、点数の分布が正規分布に近似できる場合には、偏差値と順位には以下のような対応関係が現れます。

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この場合、「偏差値60以上は、約6人に1人」「偏差値70以上は、約44人に1人」ということを意味します。

こう考えると、偏差値70以上をとるのがいかに難しいかが分かりますね。

正規分布から偏っているときは目安程度に

反対に、もし点数の分布が正規分布から大きく偏っていた場合には、偏差値では正確な評価ができなくなる可能性がある点に注意が必要です。

受験者が1000人を超えるような大規模な模試では正規分布に近い点数分布をとるケースが多いのですが、皆さんが受けたテストもそうとは限りません。

点数分布が正規分布から偏っているか分からないときは、「最低でも偏差値±2くらいは誤差が出てくるもの」と考えて目安程度に利用したほうが良いでしょう。